電力会社の「やらせ」「動員」は、今に始まったことではない。マスメディアは原発問題責任者としての自覚を

玄海原発運転再開について、九州電力が行った「やらせメール問題」は、九州電力の社長が謝罪する状況になっています。3月11日以降、大臣やら電力会社社長やら・・・・、日本の中枢にいる者たちの謝罪は後を絶つことがありません。

いくら電力会社の役員・幹部や閣僚、官僚が謝罪したところで、原発事故は進行中であり、被害は日々拡大中。「謝罪」をするなら過去に得た報酬の大半を返上したらどうか? と思います。いま深々と頭を下げて謝罪しても、「みんな謝罪しているから自分もする」みたいな雰囲気が蔓延している中では意味がありません。謝るならば、それ相応の内実がほしいのです。

ところで、今回の「九電やらせメール」問題に関係して、マスコミ各社は一斉にこれまで電力会社が行ってきた世論操作を報じています。以下は毎日新聞のサイトから。

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 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開に関する佐賀県民向け説明番組を舞台にした「やらせメール」問題で、原子力を担当する複数の同社役員が関与していたことが8日、関係者の話で分かった。子会社に直接指示した課長級社員の複数の上司がかかわっていたことで、組織ぐるみの疑いがさらに強まった。また、同社では以前から住民向け説明会に社員を動員するなど、やらせ的手法が慣習化していたことも判明した。

(中略)
 また、九電社員らによると、これまでも原発周辺の住民向け説明会を開催する際などには、社員や関連会社の従業員らに呼びかけて、「住民」として出席するよう求めるなどしていたという。
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今回の原発事故問題、原発が「クリーンなエネルギー」「コストがかからないもの」として、日本をここまでに原発漬けにし、かつ原発を安全なものとしてキャンペーンを繰り広げ、そして福島原発の事故を生んで、その第一級の責任者として、日本のマスメディアを挙げることができます。しかし、マスメディアは東電福島原発の事故が発生した後には根拠のない「安全」を宣伝し、最近になっては電力会社批判について圧力がかかっている感すらあります。

マスメディアが批判しない問題としては、過去から今日までに、新聞勧誘(景品をつけたり、半ば脅しのような勧誘をしたり)、地デジ化問題、そして電力会社(必ずしも原発問題だけではない)というものでしたが、これは基本的に変わっていないようです。

マスメディア(テレビや新聞)はいま、九州電力の「やらせメール」を取り上げ、こんなことがあって良いのか?との正論を掲げていますが、そんなことは過去の住民説明会からみて当たり前ではないでしょうか? それを一番よく知っていて、しかしそれを取り上げなかったマスメディアがおかしいのです。

上に挙げた新聞記事では「同社では以前から住民向け説明会に社員を動員するなど、やらせ的手法が慣習化していたことも判明した」などと、さも今になってわかったかのような書き方ですが、現場の記者はそんなことは百も承知のはず、似たように、記者たちが百も承知だった問題には大相撲の「星のやりとり」がありますが、これはある面「相撲の歴史」「相撲のあり方」なので、とりあえずは人々の生活と命に関わる問題ではありません。しかし、電力会社による「やらせ」は、命と生活に関わります。

マスメディアには、なにも期待をしませんが、せめて、「やらせ」「動員」について、「今まで知らなかった」「このたび取材でわかった」のような欺瞞的報道はやめていただきたい。そして、マスメディアも今日の原発事故・問題について第一級の責任者であることを自覚してほしいのです。

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