ブラック企業ではないが、ブラック並みの就業規則や雇用契約が多すぎる現状

雇用形態や人事・労務管理において、労基法や労安法(労働安全衛生法)を無視あるいひゃ意図的に曲解して、過酷な労働条件を強いる企業はブラック企業といえる。このような企業は労働諸法どころか社員・従業員に対して、無理な仕事をさせるために脅迫行為や暴力行為に出るときすらある。

ところで、ここまで酷くなくても、これはいくら何でも??と思われる雇用契約や修業規則を強いる企業は実際に多い。ここ数ヵ月間に、私が直接体験した例を以下に挙げます。

1、入社時にまでさかのぼっての給与の返納?
 大手製造業の下請け会社。土木工事を受け持っているが、その労使関係の状態からいって、必ずしもブラックとは言い切れないが・・・・
 雇用契約書に「故意または過失で会社に損害を与えた場合、(その個人の)給与を雇用時にさかのぼって返納させる」旨が記されている。
 これは、そこだけみれば超ブラックです。文面からすると、たとえば勤続30年の労働者が、何らかの(体調不良とか)の原因があり「過失」で、会社に「損害」を与えたら、30年分の給与を返納させる?!
 このような就業規則内容は当然、法的には無効です。考えられることは小規模で始めた建設会社の設立当時の状況がこのような文言を生んだ(それにしても不当ですが)らしいのですが・・・。それが何十年も会社の書式として雇用契約書に残っていて、誰も問題にしてこなかったようです。労働組合との団体交渉でこの雇用契約問題を指摘された会社は、それはそれは不利な立場に追い込まれました。

2、有給休暇を半減させる公益法人
 れっきとした中央官庁系の公益法人ですが、その就業規則に、「年次有給休暇の繰り越し分については、その日数を半分にする」旨の記載がありました。まさにブラックな就業規則です。労基法もなにもあったものではありません。当然、この項目は無効です。年次有給休暇はたとえ就業規則に記載されていたとしても、労基法に定めてある最低限日数(一年目に消化できなかった休暇は翌年に繰り越すことが出来る)を半減させることなどできないのです。この法人は従業員数が数名(しかし理事は数十名という典型的な業界団体)なので、就業規則を労基署に届けていないようですが、届けていたら当然チェックが入るはずです。それがないので、いまはこの就業規則が「生きて」、従業員の不利益を生んでいるのです。
 この団体、実は厚労省管轄です。厚労省は自らの足下にこんな天下り先を抱えているのです。

3、有給休暇を取ったら、始末書を求める天下り先団体関連会社
 仕事後の会社の交流会(飲食の場)からの帰り道に、転んでケガをした従業員。これが労災になるかどうか?という問題ではありません。問題は、この従業員に対して、雇用主企業(警察OBの天下り先)が、ケガをしたあとの幾日かに治療のために年次有給休暇を使用したことが「けしからん」と、始末書(処分含みの)を求めている問題が起きています。
 ここまで来ると、かなりブラックです。ちなみに、この企業では極端に年次有給休暇取得率が低いといいます。ただ、この企業とそのバックの業務団体はそれなりに運営が安定していて、なぜ、このような嫌がらせをする必要があるのか? と思うのです。組織全体がパワハラ構造なのでしょうか? だとしたらやはりブラック企業、ブラック法人と言えるかもしれません。

以上、最近私が知り得た事例を3件挙げましたが、こうやってみると、日本にはどれだけの「非ブラック」企業があるのか心許なくなります。

 とくに、今は政府そのものが憲法を守ろうとしないブラック政府なので、日本の行く先が心配です。

この記事へのコメント

ごろごろ
2015年12月08日 22:31
ブラック士業、極悪社労士が絡んでいるケースも多いと思う。ブラック士業は名前を晒そう!

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