ODA再開は慎重に=ビルマ(ミャンマー)外務大臣来日に当たっての民主化運動団体の声明文

ビルマ(ミャンマー)の外務大臣訪日について、日本国内でビルマの民主化運動を支援している諸団体が共同声明を出しましたので転載します(この声明文は転載歓迎です)。

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2011年10月20日

ビルマ日本事務所 / 連合 / ビルマ市民フォーラム /
(特活)ヒューマンライツ・ナウ / 日本ビルマ救援センター


ビルマ(ミャンマー)ワナ・マウン・ルイン外務大臣来日にあたっての声明文

 10月14日、ビルマ(ミャンマー)のワナ・マウン・ルイン外務大臣が10月20日~22日に来日すると外務省は発表した。これについて一部の報道は、今回の来日に際し、日本政府はビルマ(ミャンマー)に対するODAの再開を表明する方針と報じた。ビルマにおける真の民主化実現を求める私たちは、この日本政府の方針に対し、強い懸念を表明するものである。

 この間確かに、アウンサンスーチー氏とテインセイン大統領の対話が実現したこと、政治囚が200人以上釈放されたことなど、いくつかのポジティブな動きは見られた。しかし、これをもってビルマ(ミャンマー)の民主化が進展したと判断するには、あまりに不十分な内容であり、時期尚早でもある。

 少数民族地域(カチン州、シャン州、カレン州)においては、未だビルマ(ミャンマー)国軍による少数民族への武力攻撃が続いており、強制労働や女性への性暴力などの人権侵害が多数 報告されている。

 また、国際労働機関(ILO)においてビルマ(ミャンマー)は、ILO第87号(結社の自由と団結権の保護)条約違反、ILO第29号条約(強制労働)違反という2つの深刻な違反ケースとして懸念が示されており、この状況は現在においても改善されていない。

 ビルマ(ミャンマー)新政権下において、民主化への進展が見られたというには程遠い状況であり、全ての民主化勢力と少数民族が参加する政治や対話も実現していない。テインセイン大統領が民主化プロセスを推進できない理由としては、タンシュエ上級将軍率いるビルマ軍事態勢が変わっておらず、軍が実質的に全ての権限を掌握し政治経済を支配し続けているからとの指摘もなされている。

 このような情勢下で、日本政府がビルマ(ミャンマー)に対するODA再開を表明することは、あまりに性急である。全ての政治囚が釈放され、基本的人権と自由が尊重され、少数民族との停戦協定・和睦が実行され、経済・社会発展に向けて幅広い国民が参加する対話等が実現した下で、日本のODA政策は実施されるべきである。

 すなわち、私たちは日本政府に対し、ODA再開について慎重な対応を行うよう求める。

以 上

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■参考
・ヒューマンライツ・ナウの声明(10月18日付)
「声明:ミャンマー(ビルマ)の昨今の人権状況に関する声明」
http://hrn.or.jp/activity/topic/post-117/
 
・ヒューマン・ライツ・ウォッチのニュースリリース(10月20日付)
「日本:訪日するビルマ外相に人権問題提起を」
http://www.hrw.org/node/102465

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