計画停電の無計画性はともかく、深刻なのは原発事故。そして責任が問われる「原発安全神話」を支えた者達

東日本大震災は、津波による大きな被害(一瞬にして多くの人命が失われたことについては、悲しみ、哀悼の意をどう表して良いのかもわからないほどです)とともに、福島原発の爆発・火災・放射能漏れという前例を見ない大事故が引き続くという事態が起こっています。計画停電はこの原発事故の副産物のようなものですが、この計画停電についても東京電力側の不手際が続き、市民生活や企業活動に大きな混乱を生じさせています。

東京電力の不手際については、「計画停電」の「無計画性」にマスコミでは批判が集中しています。計画停電については「計画性」が確保されればそれなりに縮小した経済活動が行われることで、どこかに落ち着くはずですが、問題は原発事故です。

まだ、水素爆発が有ったか無かったかの頃(3月12日頃まで)は、マスコミ各社、特にテレビに登場する「原子力」に関する専門家や、評論家のコメントは、ただただ「原発の安全性」を言い続けるだけ、事故の深刻さを口にするこれらコメンターはほぼおらず、逆に「今回の事故で原発を否定する論調が出てくるのはいかがなものか」(要旨)とか、「原発は最もクリーンなエネルギーである」(要旨)などを言い続けるだけでした。

これらの御用論者の姿は、怪しげな金融商品を「金融工学」を駆使して「安全」と宣伝し、サブプライムローンの破綻と世界的経済危機を発生させた、アメリカなどの市場原理主義論者や経済学者達を連想させます。

しかし、現実にはいま現在も深刻な状況が進行しつつあります。事態が最悪を迎えないように思うのですが、メルトダウンか否かという(マスコミの報道においても)という現状は全く楽観できません。

そもそも、今回の大震災による原発事故発生当時、なぜマスコミ各社は原発の安全性をひたすら強調するコメントを決まったようにそろえたのか?

そこには、歴代政権・政府、東電、マスコミ一体となって作られた「原発安全神話」があります。実際の危険性は背後に押し隠して、「クリーンエネルギー」「究極のエコ」みたいに原子力発電を宣伝してきたマスコミですが、さらにその背後には東京電力をはじめとする巨大なスポンサーである電力会社とマスコミの関係があります。原発問題については日本のマスコミは死んだも同然です。

停電による経済活動の縮小問題と原発による汚染問題とは根本的に質が違います。爆発事故によって福島第一原発施設内で観測されたレベルは、既に被曝致死量に近づいています。

政府による、緊急かつ適切な対策が求められています。当然、東京電力およびこの間「原発安全神話」を作り続けてきた御用学者達、電力会社紐付きのコメンテーター達は社会的責任を問われなければなりません。

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