貸金業法改正論議に思う。労働組合はサラ金・闇金問題に対処できるのか?

貸し金業者の圧力によってか、貸し金業者への融資によって大きな利益を上げ続けている銀行業界への配慮なのか? 貸金業法改正にあたって、金融庁は28%以上の利息を9年間も認める(法律では20%が限度だから、罰則なき法律違反を9年間公認するということ)案をまとめました。また政府自民党の議員も貸し金業者保護の立場を公言してはばからないような状況が出現しています。与謝野金融相にいたっては、金融庁案を「ベストな案」とまで言っています。

銀行の普通預金や定期預金の、ほとんどタダみたいな金利からすれば、20%の金利でも高利なのですが、その高利すら上回るサラ金の金利とはいったいなんなのでしょうか?

自民党の議員は言います「金利を下げたら貸し金業者が審査を厳しくして金を貸さなくなるので、闇金融に行ってしまう」「交通事故が悪いからといって、自動車をつくるなというようなものだ」と。しかし、これは違法な闇金融を公認する発言でもあります。私はこの自民党議員の発言を聞いて、いわゆる闇金を放置しているのはサラ金の高利を目立たなくするためではないか? とすら思いました(保岡興治議員など、これらの議員の名前はよく覚えておきましょう)。

私の知人にも高利(グレーゾーン)で苦しんでいる人がいました。その人が苦しむにいたったきっかけには、ギャンブルもなければ、飲食も風俗業もありません。普通に働いて(しかし、会社は労基法違反の低賃金でした)ただ単に生活に追われていたのです。本来政府・行政はこのようにサラ金の高利に苦しんでいる人を救済すべき手段を講じるべきなのです。政府・自民党議員の発言は本末転倒もはなはだしい。

サラ金の高利問題や借金問題は、どうしても個人的な問題として処理されてしまいます。社会的問題でもあるけれども、対応するのはあくまでも高利に悩む個人なのです。だからこそ、サラ金問題に対応する社会的システムが必要なのです。

労働組合も対応を迫られるべきです。しかし企業別でなおかつ御用組合的な労働組合では、まずサラ金に苦しむ組合員の相談には応じる能力はありません。メンタルヘルスも不法残業問題も放置しているような企業内組合には期待しようがないのです。一方、企業を問わない個人加盟方式のユニオンは、リストラや賃金未払い、労働条件や労災・職業病への対応に追われているうえ、組織規模もだいたいにおいて小さく、サラ金・闇金問題には対応できる余力がありません(加入者が働いている企業がバラバラなことも対応を難しくしています)。

では、どうしたらよいか? いわゆるナショナルセンター(連合とか全労連)の仕事として取り組むべきです(時折行う、ホットラインなどでなく、常設組織として)。連合などは資金力もあるので、高利で苦しんでいる人たちのための相談センター(弁護士だって配置できるはずです)を設置すればよいのです。加入している金融関連の大手労働組合からの圧力もないと思いますから(あるかもしれませんが)、積極的に貸金業法やサラ金問題に取り組んでほしく思います。

※以下は参考にしてください
「しんぶん赤旗-ライブドアニュース」2005年10月02日11時37分

サラ金業界が政界工作/「金利40%」を目標に/全政連/パーティー券大量購入

 出資法の上限金利引き上げをめざすサラ金業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」(全政連)が昨年、自民、民主の政治家十二人と自民党各派閥のパーティー券を購入するなど政界への資金提供をしていたことが、二〇〇四年分の政治資金収支報告書や全政連の文書でわかりました。(中略) 収支報告書によると、全政連は昨年、「渉外費」に計約九百六十六万円を使い、パーティー券購入と交際諸経費にあてました。パーティー券代を提供した国会議員は、西川公也、保岡興治、甘利明(以上自民)、古川元久(民主)各衆院議員ら。自民党内で上限金利や貸金業法改正などを検討する議員連盟「金融サービス制度を検討する会」のメンバーが六人含まれ、保岡氏は顧問、甘利氏は代表世話人、西川氏は事務局長をつとめています。
(中略)
 全政連は、民主党(財務局)と、自民党の森派、旧橋本派、山崎派など各派閥のパーティー券も購入。公明新聞も年間約四十三万円分、自民党の機関紙・資料も約七十万円分購入していました。
 全政連の政界工作の原資となった収入を見ると、アイフルの福田吉孝社長(百四十九万円)、武富士の武井健晃代表取締役専務(百四十九万円)、アコムの木下盛好社長(九十九万円)の献金が24・1%を占めました。
(以下略)

この記事へのコメント

enyacoura06
2006年11月22日 12:13
<サラ金業界と癒着している悪徳政治家を国会から追放しよう>
社会的,経済的弱者から更に絞りとって太る冷血鬼「サラ金業者」。
サラ金から借金している人は実に1,000万人以上にも及ぶという。その内、5社以上の多重債務に陥いり、苦しみ、もがいている人は、230万人を超える。サラ金の多重債務により家庭の破滅を招き、自己破産や自殺に追い込む悲惨な社会状況を作り出しているサラ金業界。
高金利と分かっていながら、借りるほうがバカだ、借りた金を返さないほうが悪い、という理屈にも一理はあろう。しかしながら、世の中は、しっかり自己管理できる人だけではないのだ。自己管理できる人は最初からサラ金から借金などしない。自己管理が苦手な、金銭にだらしない人をも救済するのが、思いやりの政治というものであろう。彼らを窮地においやるサラ金などの社会のシステムは悪なのだ。

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