おれんじの樹(労働組合運動と「ビルマ」について)

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zoom RSS ビルマ(ミャンマー)人に介護職などを期待?介護労働の労働条件向上が先決

<<   作成日時 : 2016/04/14 12:19   >>

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久々のビルマ関連の書き込みです。

ビルマの情勢については、アウンサンスーチー氏の動向とともに、さまざまな情報がもたらされて来ていますが(日本から現地に赴く人も非常に多くなった)、政治状況についてはいまだ軍が大きな力を持ち、その力に対しての、NLDの現実的な対応が難しいところです。民族間問題や、バングラディッシュとアラカン州にまたがって存在するイスラム教徒人たちの問題=イスラムサイドからは「ロヒンギャ民族問題」といわれている=の解決も簡単ではありません)。
ビルマはいま、単に民主化を一気に進めれば良いということではなく(それは同時に多くの外国資本が導入され、未成熟な市場にいきなり市場原理主義に基づく大きな資本が投入されことで、一気に社会的格差や新たな社会問題が生じてくる恐れがあります)、大切なことは徐々に、ビルマの資源と人を活かしていく方法を模索しながらビルマにふさわしい民主的社会を作っていくということだと思います。

以上が25年以上にもわたって(我ながら長いと思う)ビルマ民主化運動と在日ビルマ人たちと関わってきた、私の感想です。

ところで、最近、ミャンマー(ビルマ)の人たちを日本の介護労働に迎え入れようとの動きが急です。いわく「ミャンマーの人たちは優しい」「日本と同じ仏教的価値観を持っている」「年上を敬う」などなど・・・。

だから、日本人がなかなかやろうとしない介護労働現場に入ってもらう?ということでしょうか?要は介護労働の(あるいは他の日本人がやりたがらない労働条件と労働環境が悪い仕事)には、それを厭わない(と思われる)ビルマのひとにやってもらおうということ?

このような論理での労働力確保は今までに、幾度もなされてきました。日本各地に「農業(漁業)研修」という名目で労働基準法の縛りを受けない劣悪な労働条件で多くの中国人労働者が働いていて、一昔前にはそれは社会的問題にまでなりました。また、バブル経済期あたりから、人材不足が深刻化したイラン、バングラディッシュなどの多くの労働者が、いわゆる「3K」職場に導入され、それも多くの問題になりました。

看護職不足には、インドネシア、ベトナムからの看護士が期待されています。またベビーシッターはフィリピンからの労働者が・・・。

ビルマ(ミャンマー)人に関しては1990年代から2000年代にかけて、実に多くの在日ビルマ人が居酒屋や飲食店で労基法違反が常態化している中で働き、日本人の人材不足を補ってきました(やがて、入管の取り締まり強化で一気に減少しました)。入管の取り締まりは厳しく2000年代のある時期など、私の周りのビルマ人たちが短期間に半減したことすらありました(やがて、ビルマ人たちには「特別在留許可」だ出やすくなったのですが、明らかに軍事独裁の暴政からの逃避なのに「難民」にはなかなか認められませんでした)。

そして、いままた、ビルマ人の労働力に期待?がかかっているようです。とりあえず、日本で研修などを受けるには日本語能力検定の「N4クラス」程度の日本語能力が求められているようです。その日本語水準は、日本語と基本的に文法が似ているビルマ語使用者にとっては、さほど高い壁ではないと思います。日本語の名詞を覚えて、それをとりあえずはビルマ語のようにつなげていけば、意味は通じます(ビルマ語には日本語の「てにをは」に対応するような「助辞」があるので便利です、「を」にはビルマ語の「ゴー」が良く対応し、「が」「は」は、それぞれビルマ語の「ガ」「ハー」がなんとなく対応します。

しかし、ビルマ人と日本人の「仏教観」や「宗教意識」、「対人感情」「社会観」は、日本人が思うほど近くはありません。「ビルマの竪琴」は日本人が作り上げた神話です。楽器を奏でる僧侶など破戒僧にほかならず、最も軽蔑されるかもしれません。日本では一般的な「妻帯する僧侶」などは、ビルマ人仏教徒の感覚からすると想像すらできないのです。また輪廻転生を信じるビルマ人仏教徒にとっては、個々人の輪廻は親兄弟でも別物です。ビルマの人たちは日本人の思い入れとは違って、かなり個人主義的な面もあります。ただ、人に優しいのは確かです。が、それには長い間の独裁政権の下で生まれた「笑顔」があることも忘れてはなりません(どこの独裁国家も、その時代に訪れてくる外国人、とくに外国マスコミには笑顔で迎えます)。さらに、カチン、カレン、チンなどの少数民族にはキリスト教徒が多く、彼らは仏教的常識とは違う価値観を持っています(が、私の経験からすると、これら少数民族出身者のほうが、日本人と感覚=働くことに関しても=が似ているように思える、そして原則的なビルマ人仏教徒は日本人とかなり価値観が違います)。

記事がながくなりました。最後に。

ビルマ(ミャンマー)の人に限らず、日本人がやりたがらない仕事を外国人にやらせるという発想は間違っています。まずはじめにやるべきことは、日本の看護職現場の労働条件と労働環境の改善です。看護職でだけではあれません。大量の人が従事しながらも、劣悪な条件のままの原発事故処理関連労働やブラック企業が多数あるサービス業やIT請負企業など、日本人が安心して働ける職場にこそ、外国人労働者を迎え入れることが出来るのです。

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